どうか~道端の雑草の詩~

詩「どうか」 2010-11頃 制作
私たちはとても小さいのです

私たちは鮮やかではありません

だから気づかずに
踏まれてしまうことも
あります
それは
仕方ないのです

今日はお隣のチューリップさんと
お話をしました

チューリップさんの黄色の色がとても綺麗なので
私は褒めました

そしたらチューリップさんは
「ありがとう。とても嬉しいわ。私、あなたの優しい黄緑、好きよ。」

って言ってくれました。

私はとても小さく
花を持たない者なので
人間には
褒めてもらうことが
ないのです

だから
チューリップさんに褒められたとき
私は恥ずかしくなって真っ赤になってしまいました

チューリップさんはとっても人気者です

毎日毎日ミツバチや
綺麗なそれは綺麗な
蝶々さんがやってきます

そんな素敵なチューリップさんと
お話しができて
褒めてもらったのだから

私はとっても嬉しくて仕方ありません

チューリップさんは
私の緑が好きだと言いました
とてもホッとすると

そして
これからは毎日お話しをする約束をしました

だからどうか
雑草だと言って
抜いてしまわないでください

私たちは生きているのです

By道端の雑草

word and photo by fairysawa